建設業許可申請を自分でやれば経費を抑えられるよね。
建設業許可申請は自分で申請することも出来るのですが、書類の準備や要件の確認がとってもややこしいです。
そのため、行政書士に依頼される方がほとんどです。
ご自分で申請をする場合、建設業許可申請の手引きを確認し、わからない事を役所に確認し、必要書類を準備するとなると、何日もかかってしまいます。
日中、現場に出られている方がほとんどだと思いますので、これらの作業を夜間に行う必要があります。
ただし、夜間は役所に聞くことが出来ません。
そのため、翌日の仕事中にややこしい話を現場でしなければいけません。
本業が暇で、何もやることがないのなら、ご自分で申請されてもよいのですが、そうでない方の場合は、専門家である行政書士に依頼する事をおすすめします。
なぜなら、行政書士へ依頼する費用を節約した結果、本業の納期が遅れたなんてことになったら、お客様に多大なるご迷惑をおかけすることになってしまい、会社の評判にも影響がでるからです。
行政書士に依頼するとなると、当然費用も発生しますが、冷静に考えて、会社内に総務部があるなど、対応できる事務の人員がいる場合でなければ、費用を払ってでも専門家である行政書士に依頼するべきです。
行政書士なんて身近にいないから知らないし、
変な人に依頼してしまわないか心配なんですが。
大丈夫です。
今から建設業許可申請を行政書士に依頼するためのチェック項目を紹介します。
5項目ありますので順に確認してください。
行政書士に依頼する前のチェック(5箇条)
- 信頼できる行政書士か
- 建設業許可の経験及び業務知識があるか
- コミュニケーションがとれるか
- 身なりは清潔か
- 報酬は適正か
①信頼できる行政書士か
最も重要な点は「信頼できる行政書士かどうか」です。
そんなことは分かっていますよ。
当たり前のことを言っているようですが、
何をもって信頼できると判断すればよいのでしょうか。
そういわれれば、何だろう?
一つは、会って話をして判断することで、
もう一つは、電話で相談して判断するかな。
なるほど。
その判断も重要ですね。
ですが、一番いいのはメールで問合せすることです。
なぜなら・・・
「会って話をして判断する」場合
なにをしないといけないか考えてください。
双方の日程を調整し、相手の事務所へ訪問し、建設業許可がとれるかどうかを相談しないといけません。
時間がかかりすぎますね。それに信頼できないと判断した場合、すべての行動が無駄になってしまいます。
「電話で相談して判断する」場合
打合せのように時間を取って相談できませんので、短時間での判断になってしまします。
一回の電話の受け答えで信頼できるかどうか判断することは非常に難しいです。
そこで、おすすめするのは、メールで問い合わせてみるです。
行政書士会員検索で建設業許可を取り扱っている、近所の行政書士を検索します。
次に、検索した行政書士のホームページを見つけてください。
そしてホームページを持っている行政書士の場合、ほぼ間違いなくメールでの問合せを受け付けています。
その全員に具体的な相談内容(自社の名前、取得したい業種、許可要件の可否等)を記載して、同じメールを送ってください。
メールで問合せをして何をもって信頼できると判断するかというと、下記の2つです。
- 返信の内容
- 返信の早さ
1.返信の内容
信頼できる行政書士であれば、具体的な回答をわかりやすく書いてくれているはずです。
質問内容が専門的すぎると対面相談に来てくださいといわれるかもしれませんが、その場合であっても、対面相談の料金、時間、対応できる日時など、具体的に記載されていることが望ましいです。
返信メールの内容が「一度相談に来てください」とか「メールでの回答は出来かねます」とかの場合は無視してかまわないです。なぜなら、結論だけ書いていて、理由が記載されておらず、自己の都合でしか判断していない人だからです。
さらに、返信メールの内容が薄い場合は知識が乏しい可能性も高いです。
2.返信の速さ
返信の速さは、早ければよいという訳ではありません。(ここ注意が必要です)
返信が早いという事は、対応が早い可能性がありますが、単に暇なだけかもしれません。
妥当な点は翌日返信であれば問題ないと思います。
(翌々日までが許容範囲ですね。ここは「返信メールの内容」を合わせて判断する必要があります)
返信が遅くても問題ない点としては、返信が遅くなった理由が具体的に記載されている場合だけです。
- 返信の内容
- 返信の早さ
この二つの結果を見るだけで以下の事が見えてきます。
- 対応の速さ
- 建設業許可申請の知識の豊富さ
- 誠実に対応しようとしているか(問題解決につながる対応か)
②建設業許可の経験及び知識があるか
建設業許可申請の経験や知識があるかどうかはどうすればわかるの?
この点は総合的に判断する必要があります。
総合的にというのは、HPやブログ、メールや電話をフル活用することです。
建設業許可申請を依頼するので、建設業許可申請の経験が豊富な行政書士に依頼するべきです。
近くに経験豊富な行政書士がおり、信頼でき、コミュニケーションがとれるのであれば全く問題ないでしょう。
知人の紹介はあまりお勧めできません。
なぜなら、知人の会社では建設業許可申請の要件に全く問題が無く、単に書類を作るだけの作業しかない場合であっても、行政書士に依頼して建設業許可を取得したことになるからです。
では、
あなたの会社と知人の会社は同じではありません。
あなたの会社の建設業許可を取得してくれる(取得できる)行政書士を探しましょう。
手順は簡単です。
- HPを見る
- ブログを見る
- メールで質問する(多くても2回までにしておくこと)
- 電話で質問をするです。
1.HPを見る
HPを持っている行政書士事務所であれば最低限の営業活動をしようという意思があります。
今時HPを持っていない行政書士事務所がいたら相当強いコネクションを持った事務所であって新規の受付はしないのではないでしょうか。(そんな行政書士事務所・法人は見たことないですが)
HPを持っていない場合は除外しても良いと思います。
2.ブログを見る
あればでよいのですが、ブログがあれば見てみてください。
あまり面白い内容ではないと思うので、見る点は、更新日です。
ブログははじめは誰でも更新しています。そのうち、営業に繋がらないようになると、更新をやめてしまいます。
このブログの更新が続いている場合で、内容もしっかりしている場合は評価UPです。
3.メールで質問する(多くても2回までにしておくこと)
「①信頼できる行政書士か」でも書いたように、メールの回答は非常に重要になります。
ただし、何度も質問していると、教えてほしいだけの人になってしまうので、本当に気になる点(許可が取れるか、なにをしないといけないか、概算費用)に絞って質問してくださいね。
そのため往復は最大2回までにしておいたほうがいいです。
4.電話で質問をするです。
最終的には会ってみないとわからないのですが、会う前に電話で短時間でも会話しておいたほうが、なんとなくですが相手の雰囲気が分かります。
③コミュニケーションがとれるか
信頼できて、建設業許可を専門にしている行政書士に依頼すればいいんですね。
いいえ、ここで重要なポイントがあります。それは、
コミュニケーションがとれる人かどうかを判断する必要があります。
以外にも士業の方で、コミュニケーションが苦手な方が結構いらっしゃいます。
この判断は実際に会って話してみないと難しいです。
コミュニケーションがとれるかどうかの判断は、自分主体に考えてください。
例えば、自分の質問が簡略化しすぎていて、ポイントが伝わっていない場合に、行政書士の方から、別の聞き方をされ、その質問に答えていくと、いつの間にか、自分のはじめの質問の答えにたどり着いたなんてこともあります。この場合はその行政書士はコミュニケーションがとれる方で間違いないです。
逆に、自分の質問を遮られたとか、話がかみ合わないと感じたときは、たとえ自分の質問の仕方が悪かったとしてもコミュニケーションがとれないので依頼するべきではありません。
なぜなら、依頼しても「話がかみ合わないから」です。
④身なりは清潔か
信頼できて、建設業許可を専門にしていて、コミュニケーションがとれる行政書士に依頼すればいいんですね。
いいえ、まだまだ不十分です。
行政書士本人や所属している事務所が清潔かどうか見ておいてください。
身なりの不潔は、書類の不潔と同じと考えたほうが良いです。
100%該当するわけではありませんが、一般的に考えても、ふけだらけで、スーツも汚れているような方に書類の作成やご自身の会社の大切な書類を預けた場合に、綺麗に作成や保管してもらえるでしょうか。
書類が綺麗かどうかは建設業許可の取得には直接関係ありませんが、預けた書類の保管が適切かどうかはとても大切な事です。書類を紛失や汚されて内容が見れなくなってしまっては、申請が遅れることもあります。
面談時に、担当者の身なりが清潔かどうかとあわせて、事務所内に書類が散乱していないかどうか。
事務所内が清潔かどうかをご自身の目で確認しておいてください。
⑤報酬は適正か
信頼できて、建設業許可を専門にしていて、コミュニケーションがとれて、清潔な行政書士に依頼すればいいんですね。
最後に一番重要なポイントをお伝えします。
それは報酬が適切かどうかです。
安ければ問題ないでしょう。
いいえ、そこが落とし穴になるかもしれないんです。
重要な事なのでしっかり理解してくださいね。
近年はホームページなどで、建設業許可申請の費用を公表している事務所が多いので、ある程度のコストは把握できるようになっています。
大体ですが、知事許可・新規・一般・1業種で15万くらいでしょうか。
ここで、安心してはいけません。
あなたの会社がこれから建設業許可を取るために、許可要件を満たしているかどうかをご自身で確認してみてください。(この点は分かりにくいので初回相談で行政書士に聞いてみるとよいと思います。)
現時点で許可要件を満たしている場合は、行政書士のホームページで公表されている概算費用が目安となります。
問題は、許可要件を満たしていない事が分かり、何らかの方法で許可要件を満たせると判断された結果、行政書士に依頼した場合の費用です。
普通に考えたら、「15万くらいでしょう。」と思われるかもしれませんが、ここは非常に重要なポイントになります。
なぜなら、現状では許可要件を満たしていないにもかかわらず、すべて許可要件を満たしている場合と同じ料金になるはずがないからです。
例えば家を建てる時に一方は材料、工具、職人さんすべてそろっており、もう一方では材料、工具はあるけれども、職人さんがいない場合に、あなたは同じ金額で請け負いますか?(職人さんがいない理由は施主様が他の職人をさがしてくれとわがまま言った場合と考えてください。)
それくらいなら、同じ金額で請け負うよと言われる善良な方もいるかもしれませんが、職人不足ではなく、材料が不足の場合はどうでしょうか。
はい。当然、別途金額頂きますね。
行政書士も同じです。
許可要件を満たしていないが役所と相談しながらなんとか許可を取れそうな場合であれば、受任してくれます。
その場合、ややこしい問題を解決しないといけないので基本的には追加料金がかかると思っておいてください。
この場合でも一律15万としている場合は、とてもやさしい行政書士か、許可が取れなくても返金しない行政書士だと思われます。(この見極めが大切です)
ですので、見積は明細を詳しく確認してください。
概算と正規の見積もりとの金額の差額があなたの会社の建設業許可取得の難易度のような感じです。
くれぐれも、安いだけで判断しないように注意が必要です。
行政書士に依頼する前のチェック(5項目)まとめ
なかなかむつかしそうですね。
建設業許可申請の得意で、信頼できる行政書士を探す事の重要性は理解してもらえたと思います。
最後に下記の5つのポイントを大切にして、信頼できる行政書士に依頼しましょう。
- 信頼できる行政書士か
- 建設業許可の経験及び業務知識があるか
- コミュニケーションがとれるか
- 身なりは清潔か
- 報酬は適正か